poem, 八月

その学校にも歴史があった。

少女は一人ではなかった。

四人。

左眼の眼球が溶け、ゼラチン質の何かのようになり、眼窩からだらりと垂れ下がっていた。

何か忌まわしいことが起こったのだ。

だが、何が?

おれは事情をかいま見えた幾つかの歴史のうちに捉えようとしたが、それはわずかに予感されただけ、水面(みなも)に揺れる景色のようにつかのま仄めいただけだった。

学生証のような何かカード状のもの。

そこに載っている彼女たちの顔写真からもすでに左眼が消えていた。

黄変した歴史のうちに密やかな声がある。

それは廊下に永久(とこしえ)に鳴り渡る喪われた幻の叫びだ。

夕日の迫る頃。

無人の運動場で、おれはもう思い出せない一篇の詩を脳裡に作った。

誰に捧げたものだっただろう。

東の空はまだ青く、砂は白さに赤味が射してむしろ光輝を湛えて見えた。

八月。

 

 

                                                      (澁澤政裕)

初稿。著作権があります。著作権侵害等の行為は法律で禁じられています。おれの全ての記事に関して言えることだけど、ここ(おれのブログですね〝Bye Bye Shadow〟〝アザーサイド〟〝ある蒸し暑い夏の午後〟)かおれのFB以外の場所におれの記事(投稿)が載っていたとしたら、それはいわゆる無断転載という奴です。前々からストーカー被害に遭ってきたことは幾度も書いた通り。おれは基本的にはそういうことに関して煩くないほうなんだけど、ストーカー被害が深刻で。

 

↓盗作著作権侵害ハッキング盗撮盗聴家宅侵入嫌がらせなどなどストーカー被害関連の記事はこちら。母が関与。呆れた話で。

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